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毛髪診断士が解説!美容室で行うカラー後処理とは?!!
今回は、美容室で行うカラーの後処理についてお話ししたいと思います!
カラーの後処理とは?適切な中間処理(乳化工程等)をし、その後、髪に残留した余分なもの(残留過酸化水素&残留アルカリ)を残さない施術(処理)の事をいいます。
①残留した過酸化水素の除去
髪に残留した過酸化水素は徐々に分解し活性酸素を発生させるため、メラニンの分解が進み、髪を明るくしていきます。(褪色が早い原因の1つ)
また、頭皮のダメージも進み髪の成長を遅らせます。毛穴から出た皮脂が酸化されて過酸化脂質に変わり、毛乳頭の細胞を傷つけるために、髪が薄くなる、細くなるなどの頭皮トラブルの原因となります。
そこで、ヘマチンや※銅クロロフィリンナトリウムが過酸化水素を分解する性質を利用し、除去を効果的に行っていきます。(褪色防止効果、頭皮トラブル防止効果)
※銅クロロフィリンナトリウム・・・天然の葉緑素由来の成分で残留過酸化水素の除去効果があります。
②再度アルカリ除去&等電点に戻す
カラー剤はアルカリが強いので、乳化時に酸リンスを用いてもph8位までしか下がらず、後処理でも酸リンスを使用し、アルカリを完全に除去していく必要があります。
乳化時にph8位だった髪のphを、後処理でphを等電点(ph4.5~5.5)まで戻していきます。
カラー終了時に、髪にアルカリが残っていると、仕上がりの手触りにザラつきが出るばかりか、ご自宅でシャンプーするたびにCMC等の間充物質が溶け出し、髪質まで悪化(ダメージ)させてしまいます。
③疎水結合をつくる
カラーを行った直後にトリートメントを行うと色落ちが起こります。これは、酸化重合した染料が髪にまだ、疎水結合していないからです。
例えば、手に油性マジックで線を引いた後すぐにハンドクリームを馴染ませると、マジックで書いた線は消えますが、時間が経ち乾いた状態にクリームを馴染ませても消えません。
カラーも同じく、髪のphを等電点(ph4.5~5.5)に戻し、さらに乾かすことで初めて※疎水結合が生まれ、色落ちしにくくなります。
※疎水結合・・・・・毛髪の4種類の※側鎖結合の1つで、膨潤により切断され、収れん(収縮)により再結合します。
※側鎖結合・・・・・毛髪はケラチンタンパク質を主鎖(縦の結合【つながり】としたラセン状の構造をしています。隣り合った主鎖どうしを横につなげる結合の事を「側鎖結合」と呼びます。